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🌠「有智山城−うちやまじょうを探る」
🌠7月23日(日)15時~16時30分
🌠場所 カフェ観音 太宰府市観世音寺1-8-1
🌠参加費 1,000円(コーヒー・菓子付)
宝満山中腹・九重原にある有智山城は、筑前国続風土記などには大宰少弐氏の館として記されていますが、実際のところはどうなのか・・・
現地調査を元にした城館研究の視点から探ります。
🌱観世音寺前のカフェ観音で気軽に宝満山探訪をします。
🌠講師 岡寺良(九州歴史資料館学芸員)
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講師紹介
2017/06/08付 西日本新聞朝刊より
中近世城館の分布調査終了 県教委、最終報告書刊行
県教育委員会が、県内にある中近世の城館遺跡の分布状況などを5年がかりで調べ、このほど4冊目の報告書で、最終巻となる「福岡県の中近世城館跡4-筑後地域・総括編」を刊行した。調査は全体で約900遺跡に及び、全体像も盛り込んだ今回の報告書は、縄張り図(平面図)や古絵図、写真も交えて各地の城を紹介する力作だ。
鎌倉時代から江戸時代に築かれた城に関する遺跡を把握し、保護と周知につなげようと、県立九州歴史資料館(九歴、小郡市)が中心となり、筑前、豊前、筑後の3地域に分けて文献調査と現地調査を行ってきた。確認した中世城館は計845遺跡、近世城館は計36遺跡。伝承地や関連遺跡を含めた総数は1千以上という。
総括編では、中世城館の特徴を分析した。浮かび上がった傾向の一つが、山城の斜面の上下方向に複数本の竪堀を作り、敵が斜面を横移動するのを防ぐ「畝状空堀群」の多用だ。遺構は越後や飛騨など全国にあるが、福岡では古処山城(朝倉市)や益富城(嘉麻市)など秋月氏の本拠や支配地域、その同盟勢力と対抗勢力の山城に多い。
織田信長が築いた安土城(滋賀県)に代表される織豊期の城より前に築城された高祖城(糸島市)や一ノ岳城(那珂川町)といった福岡湾周辺の拠点城郭では、石垣が造られていた。織豊期以降の石垣と異なるのは、遠方の石切り場から運んでくるのではなく、その場にある自然石を使っている点という。
各地の城館遺跡では武器や武具、日用品である土器や陶磁器などが出土している。九歴の岡寺良学芸員(考古学)は「城館を調べることで軍事だけでなく、当時の政治と社会も見えてくる」と話す。
「福岡県の中近世城館跡4」は九歴で販売中A4判334ページ、2500円
小郡市三沢の九州歴史資料館
特集展示「骨を蔵(おさ)める-古代・中世の火葬骨壺(つぼ)-」が開かれている。7月23日まで。
2017/06/30付 西日本新聞朝刊より
展示しているのは、県内で出土した奈良時代から江戸時代にかけての火葬骨壺など約50点。岡寺良学芸員(考古学)によると、国内では飛鳥時代の700年に初めて火葬が行われて以降、貴族や僧侶などを中心に広がり、室町時代以降、庶民も行うようになった。
約30年前には、太宰府市の寺の跡で室町時代のものとみられる骨壺が出土。うち5点は14世紀に中国で作られた希少な陶磁器を用いており、今年3月に県の有形文化財に指定されたという。岡寺学芸員は「形や大きさなどさまざまで、当時の人々が骨壺を自由に選んでいたことが分かる。火葬の風習の流れを見てほしい」